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2010年9月23日 (木)

モノと,魂

現在,放映中の大魔神カノンを録り貯めて観てます.
昔から特撮モノが好きで,大映の生み出したあの名作『大魔神』三部作のリメイクということで楽しみにしながら見てたわけですが,
本作はずいぶん趣が違った作品になってます.

大魔神というと
神をも恐れぬ暴君が人の道を踏み外した所,大魔神が現れて成敗するというのが基本的なプロットですが
今回は舞台を現代に移し人間に大事にされた道具や動物たちが年を経て化身して人間たちを助けるという物語構成です.
大魔神ことブジンサマも銅鐸の化身として描かれています.

#なんでオリジナルファンにとっては
#「こんなの大魔神じゃねぇ!」と言いたくなる気持ちよくわかります.

物語は実際見ていただいた方が楽しめるので
この辺りで語るのを止めておきますが,
このドラマを見ていてふと思ったことが一つ.

日本には年を経た道具が生命を持つという
「付喪神(つくもがみ)」と言われる器物霊の概念があります.

「陰陽雑記に云ふ。 器物百年を経て、化して精霊を得てより、人の心を誑かす、これを付喪神と号すと云へり」『付喪神記』

これはモノを大事にしようという先人たちの教訓であると思うのですが,
同時に先人たちは道具自体が大事にすれば百年の寿命を持ちえると考えていた証拠であるようにも感じています.

さてそう考えた時に一つ愕然とする事実に気づきました.
自分は設計者としてものづくりに携わっています.
その設計するものに百年の寿命があると考えているでしょうか?
答えはNoです.
というより,そんな設計した日には間違いなく馬鹿と言われます.
適当な寿命が無いと買い替え需要は無いわけですし,
コンポーネントなんで装置より長い寿命があっても仕方ないのです.
でも自分の設計したものは百年後には存在せず
魂を得ることはないのではないか…
そう考えると悲しくもあり,悔しくもあります.

そんな視点で周囲を見回してみると
100年の寿命を想定されていない機器,
寿命が組み込まれている機器は周囲に溢れ返っています.
電子機器はほとんどダメでしょう.
百年使える道具というのは今や幻想になってしまったのかとさえ思われます.

魂のこもらない道具の技術の国に明日はあるのか?
と,ちょっと意地の悪いことを考えたりしてしまいます.

しかし,百年動かせる機械を作る.
ホント難しいなぁ…

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