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2010年8月13日 (金)

搭乗員と,逃亡

まあ,まずは以下の記事をお読みください.

乗客にぶちキレた搭乗員が緊急脱出装置発動、帰宅

ケネディ国際空港で9日、搭乗員が乗客と口喧嘩した挙げ句、機内アナウンスで怒鳴り、緊急脱出スライダーを発動して機外に脱出、帰宅する事件が発生しました。 この搭乗員の名はスティーブン・スレイター、38歳。NYタイムズのCity Roomブログは事件の状況をこう伝えています。 飛行機は乗客100人を乗せピッツバーグを午前10時半ごろ出発、NYに正午ごろ到着した。ターミナル5に誘導され、乗客が降りる支度をしていたところで、搭乗員と乗客の間に口論が発生し、搭乗員が緊急脱出スライダーを発動したと、空港当局係員(捜査中につき匿名)は語る。 この係員によると搭乗員は飛行機から走り去り、従業員専用駐車場に停めた車に乗り、空港を去ったという。器物損壊罪・不法侵入罪の可能性あり。

一方、以下はウォール・ストリート・ジャーナル。
 
乗客が上から降ろそうとした荷物がたまたま頭にぶつかったため謝るよう求めたが謝らなかったところから口論に発展。「f-- off(失せやがれ)」と乗客に言われたところでスレイター搭乗員は機内放送装置を通して全乗客に向け同じような罵詈雑言をひとしきり浴びせ、因みに今のアナウンスは特に謝るのを拒否した男に向けたものだと付け加えたという。
その上で空気で膨らむ緊急脱出装置を発動。調理室からビールを2本掴み取って滑り降り、駐機場からターミナルに駆けてゆき、車でクイーンズ区Belle Harborの自宅に帰った模様。
jetBlue係員はシュート発動から約25分置いてから港湾局警察官に通報した。そのため空港外に脱出できたと空港警察は話している。この通報の遅れについてjetBlue広報Steve Stampley氏からコメントはもらえなかった。
取調べ中は終始冷静だったそうですよ。ちょっと見てみたかった気もしますよね、その華麗なる脱出シーン。
因みに編集部が見つけたMySpaceのページには「クイーンズ区フラッシング出身、趣味はグルメ・旅、アイドルはTWA847型機ハイジャック事件で乗客の命を救った英雄搭乗員Uli Derickson」とあります。


[City Room, WSJ]
Maureen O'Connor(原文/satomi)


まあ,ある意味はた迷惑な話ですが.
アメリカ国内では妙にこの搭乗員に対する同情票が集まってるようです.
以下の記事を参照

緊急脱出用シュート発動の乗務員スレイターさんが仮釈放、国民的ヒーローに

ネットで人気爆発! マスコミでも話題沸騰!

あの横柄な客にぶち切れて緊急脱出用シュートで逃走したジェットブルー客室乗務員スティーブン・スレイター(Steven Slater)さんが、アメリカで一躍人間国宝扱いになってます。

深夜番組司会者ジミー・ファロンも「スティーブン・スレイターのバラード」を熱唱
 ♪Get Two Beers and Jump♪ 

あんなキレまくった人に何故?
初報ではよく分からなかったんですが、なんか飛行機がまだ動いてるのに立って荷物を降ろそうとした乗客(♀!)に着席するよう注意したのに無視され、いくら言っても聞かず、そうこうするうちわざとか否か客のバッグが頭に当たりFワード浴びせられて堪忍袋の緒がブッチ~ンという、なんともありがちな話で、同情票がドッと流れてるんですね。

機内アナウンスもゲート到着後でしたし、内容も「ファ●●オフと言ったファッ●●●アースホ●●よ、この仕事に就いて28年(本当は20年)、もううんざりだ。もう辞めてやる」と意外とシンプル。

「a*sholeじゃなくmotherf*ckerだった」という証言もありますが、いずれにせよFワード2回言い放ち、ついでに帰宅後ボーイフレンドとベッドに潜り込んでるところで逮捕...とまあ、話題に事欠かないスレイターさん@ゲイ&バツイチなのでした。

毎日嫌なこと我慢して働いてる人たちは、「いるいる、そういう客!」、「よくやった!」、「まさに誰もが夢見る脱出劇。自分は家のローンあるからできないけど...」と、ビール握って滑り台にポンして駐機場を駆けるスレイターさんに自分を重ねて、口々に感動を分け合っているんでございますね。

後になって「シュート発動前に一気飲みした」ことが分かったんですが、その頃にはもう、上のような想像図が出来上がっていました。


あんなキレまくったのは何故?
編集部が見つけたMySpaceのページを見た人からは「アルコールや薬物乱用を伺わせる記述もある」との声も上がってますが、普段から怒りっぽい人では決してなく、近所でも職場でも「良い人」という評判でした。それが何故あんなブレイクダウンを演じてしまったのか? 同居中のボーイフレンドの母親はNYポストにこう話してますよ。

「彼の母親、もう長くないんです。肺がんでね。化学療法も2回受けたんだけど、予後の経過が良くなくて。今週末もあの子たちカリフォルニアに様子見に行く予定だったんですよ」

「父親もルー・ゲーリック病で亡くしてまだ間もないっていうのに。スティーブン、重いプレッシャーに耐えてるんだと思いますよ」

これ読んだ人たちは「そうか、そういうことだったのか...」と、またまた親の死に目に働く心境を思い、涙してるのです。


広がる、応援の輪
米時間10日には釈放を求めるサイト「Free Steven Slater」が誕生し、PayPalには保釈金の募金活動も立ち上がり、Facebookのページには前代未聞の数のファンが殺到。YouTubeには応援のトリビュートのバラードが続々現れています。

渦中のスレイターさんはそんなこととは露知らず、10日午後9時半頃、保釈金2500ドルで仮釈放され、ゲート前で大勢の報道陣に取り囲まれて初めて自分がこんな国民的アイドルになってると知ったようです。

車に一緒に乗り込んだABC朝のTV番組『Good Morning America』のプロデューサー2人をひとつ先の角で追い出し、慌てた運転手に自分も降ろされ、やっと取材に応じました。

「本当に驚きました。みなさんの応援に感謝です」

仮釈放の時も逮捕の時もとびっきりの笑顔を浮かべる労働者階級の英雄、スレイター。NYクイーンズ地検は最大懲役7年の刑で起訴する運びですが、不況と過労にあえぐ人たちの興奮は当分収まりそうもありませんよ~はい~。

[NYDN, TMZ, NYPost, Slate]

この応援歌がよくできてて結構ハマります

しかし客商売は大変です.
言うことを聞かない客に対して現場の裁量でどこまで強制していいか
多分その板挟みになったのでしょう.

自分も製造業に携わっている関係上
客から色々無理難題がやってくることはよくあります.
先日も納期3ヶ月のものをお盆前までにひと月半で出荷するという
突貫工事を余儀なくされたのはお客の要望からでした.
(お客の要望という名目の支社営業の策略の可能性もあるけど…)

自分もその無理をきかせるために部品メーカに無理を言ったわけですが,
そんな無理のサプライチェーンが負の連鎖のように日本の製造業の間で回っている気がします.

で,その起点はやはり
『エンドユーザの無茶と無理』なんじゃないか,そう思うのです.
そう考えると
"情けは人のためならず.巡り巡ってわが身のため"
この言葉を忘れないようにしたいものです.

無論,泣き寝入りするのはお互いのためではないですが.

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